おもちゃを出したら出しっぱなし。「おかたづけの時間だよ」と声をかけても、始めなかったり、途中で手が止まったり、元の位置に戻さなかったり……。結局保育者がほとんど片づけをしてしまっていることもあるかもしれません。
声をかければ使ったものを元の位置に戻せるようになるのは、5・6歳以降とも言われていますから、園生活では長い間、子どもたちの片づけに根気よく向き合っていく必要があります。
片づけを習慣づける声かけや収納のポイントなどは、最近インターネットや書籍でさまざまに紹介されているので、それらもぜひ参考にしていただきたいですが、今回は私がおすすめする子どもたちが楽しく片づけられる収納の工夫と声かけをご紹介します。
おもちゃの戻る部屋をつくりましょう
その方法は、電車や車、人形などのおもちゃは、戻る部屋をつくってあげることです。
電車や車なら、片づける棚の床にビニールテープで線路を作ったり、牛乳パックで簡単に仕切りをつくったりするなどして駐車スペースを作り、子どもたちに車庫に戻すように促します。人形にはベッドを作り、そこに寝かせられるようにしましょう。
「最終電車です」「寝かせてあげよう」などと声かけに工夫を
片づけの時間になったら、こんな風に声をかけましょう。
ガソリンが切れてしまいました。車庫に戻そうか。バックオーライ、ピピー♪
うさぎさんはお昼寝の時間みたい。そろそろ寝かせてあげようか
このように、楽しく遊びながら片づけを促すことができます。
また、ごっこ遊びをしていたなら、「さあ寝よう。お風呂に入って、おもちゃをしまって、ベッドに子ども(人形)も戻しておやすみなさい」と、元の場所にしまうまでを遊びにすることで、楽しく片づけることができます。
「早く片づけて!」と注意するばかりでは、保育者も疲れてしまいます。車や人形に命を吹き込んだり、「誰が一番たくさんのおもちゃを片づけられるかな?」とクラスで競争をしたりと、さまざまな遊びの要素を取り入れながら、子どもたちと片づけを行い、使ったものを元の位置に片づける力を磨いていきましょう。
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