【造形アイディア】手指のコントロール力を高める「こすり出し遊び」をしよう!

「お絵描きが好きな子どもに育てるにはどうしたらいい?」の記事で、手指をコントロールする力を高める大切さをお伝えしました。

今回から全4回シリーズで、手指をコントロールする力を高める楽しい遊びをご紹介します。

第1回目は、「こすり出し遊び」です。この遊びをご存知のかたも多いかもしれません。

そんな「こすり出し遊び」ですが、実はふたつの遊び方があります。

ひとつ目は、白い紙の下に型を敷いて、紙の上からクレヨンなどでこすって絵を浮き出させるものです。こちらの遊びをご存知のかたは多いのではないでしょうか。型以外にも、葉っぱやコイン、木の模様をこするなど、身のまわりにある模様探しは楽しいものです。

子どもたち自身で型をつくらせれば、はさみのスキルアップにもつながります。

ふたつ目は、先を細く削った割り箸などで、厚手の画用紙や発泡スチロールの板などに絵を描くように傷をつけ、その上をクレヨンで塗って絵を浮き出させるもの。割り箸で絵を描いた紙を「秘密のお手紙だよ。クレヨンでこすって読んでね」などと、子どもに渡したり、子どもどうしで渡しあったりさせれば、楽しいお手紙交換ができます。

手指をコントロールする力の弱い5歳くらいまでの子どもにとって、面を隙間なくきっちり塗るというのは難しいことです。

しかし、遊びの中で隙間なく塗ろうと一生懸命に取り組むうちに、手首をコントロールする力が育ちます。

隙間なく塗る必要のある遊びの代表例として、黒く塗りつぶした絵を削って遊ぶひっかき絵があります。

白いところがなくなるように、しっかり下地と黒地を塗り込んでいく根気のいる作業なので、やはりこの遊びは、手首のコントロール力の育っていない3・4歳よりも4・5歳以降の方が、多くの子どもが楽しめるでしょう。

手指のコントロール力を高めると、遊べる遊びも少しずつ増えていき、子どもも保育者も遊びのバリエーションや充実度が高まってより楽しくなるものです。

日々の遊びの中で、この力を育てていけるといいですね。