新年度、5・6歳児の保育を安定させるために

新年度スタートの時期、保育を安定させるために、どのようなことを心がけるとよいでしょうか。

今回は、5・6歳児クラスにおける、準備や心がけをご紹介します。

自分ができることを再確認することから始めよう

5・6歳児クラス担任の保育者は、子どもが自分自身で知っていることやできることを再確認して、自分で自分のことを理解できている状態にするサポートを年度当初に行いましょう。

これから自分の得意なことや興味のあることを深めたり、仲間と協力して活動したりするためには、自分の得意や課題に向き合い、自分を肯定的に見る活動を行うことが大切です。

方法①

年下の子どもを「祝う会」の企画と運営を任せよう

 

園での最年長児として、ふだん自信をもっていることや教えてあげたいことなどを年下の子どもたちに披露する「祝う会」を企画することをおすすめします。

「何を披露しようか」「何を教えてあげようか」などと考えるなかで、子どもたちは自分が楽しんでいることやと自信をもっていることに向き合うことができます。

また、「祝う会」を通して、友だちや年下の子どもたちの憧れの対象になることで、おのおのの持ち味やよさを発見し、再確認する機会となります。

方法②

自分の好きなことややり方を追求できる、活動をしよう

連休前後は、どんな取り組みをするにせよ、それぞれの子どもが自分の好きなことや得意なやり方などを知る機会となるようにしていただきたいと思います。

例えば、「こいのぼり」を制作する場合では、すぐに合作活動をするのではなく、それぞれの子どもが自分なりのデザインをたくさん描きだして、ミニサイズのこいのぼりをつくる活動から始めます。

それから、気に入ったデザインを提案したり、組み合わせたりしながら、共同制作などの合作活動へとステップアップしていく方が、それぞれの子どもが互いのデザインのよさを認め合いながら、「自分の好き」をより追求しようという気持ちにつながりやすいでしょう。

より個々の力を尊重したい場合は、子どもたち全員の模様やデザインを採用して、ひとつの鯉のぼりを製作するとよいでしょう。

下の写真のように、一人ひとりがこいのぼりのある家をつくり、街として飾るのもおすすめです。一緒に作ったような喜びが味わえます。

こうした活動は、保育者主導型の活動ではなく、子どもたちが、自分で考え、選び、最後までやり遂げられるようなサポートを行いながら進めていきましょう。