こんにちは。ケンタローです。
先日、メゲない心を作る「エゴ・レジリエンス」について、小野寺敦子先生に取材しました。
「エゴ・レジリエンス」はストレスを受けた際、「心を平静な状態に戻せる力」のことですが、保育に関わるかたのストレスの要因のひとつである「保護者クレーム」についても、少しお話を伺いました。
保護者クレームについては色々な事例があり、理解できるものもあれば、「これはちょっと」と思うようなものもあります。以下にご紹介する事例、似たような状況に出合ったことがあるかたもいらっしゃるのではないでしょうか。
M男(4歳)が、節分の手作りお面を手に持ってクラスの友達と写したスナップを持ち帰った。ところが小柄なM男の隣にクラスの中で一番背の高いT男が並んで写っていたため、M男の背の低さが強調されていて「M男が背の低いことを気にしているのに、子供を並べて写真を撮るときの配慮に欠けている」と、母親から市役所へ苦情が入った。
ケガをさせられるのが嫌だから散歩は行かせないで、ラックから降ろさないで、他のクラスの子を近寄らせないで!」という保護者が…。合同保育だし、人員も少ないので困った。
しかも、今の幼稚園とか保育園ってクレーム多いよね。
なちょボランティアしてた事あるんだけど、保護者から「怪我させないように遊ばせてください」とか「運動会の練習から怪我増えたんだけど」ってメッチャあったけど子供には怪我はつきものだし怪我があるから成長するんじゃないのかな。— ?狂羅なちょ? (@chomu1722) April 25, 2018
どうして保護者がこのような要求をすることがあるのか。
小野寺先生は「今の保護者たちは、いじめ問題が増加した時期に学生生活を送った世代です。いじめを見たり受けたりして、自分も傷ついた自身の経験から、自分の子もいじめられるのではないか、守らなきゃ、という心理があり、事前に防御線を張ろうとする。そうした保護者は、保護者同士の付き合いも最小限にしてしまうことがある」と言います。
教え子に多くの保育者がいらっしゃる小野寺先生も、いろいろな例を見聞きしてきたそうですが、例えば、子どもがいじめられているわけではないのに、園を外からずっと監視している、といった事例もあったそうです。
では、このような保護者に、保育者はどのように向き合うべきなのでしょうか。
「受け流す」「園内にカメラを設置する」などさまざまな意見があり、保護者の性格、その時の状況なども千差万別なため、一概にまとめてしまうことは難しいでしょう。
小野寺先生によれば「何を心配しているのか聞いて、受け止めてあげる」ことが大事だそう。そうすることで、親としての心配が和らいだり、対処法のヒントが得られて納得してもらえることもあります。保護者からの要求に対して、気分が滅入ったり怒りを覚えたりすることはあるかもしれません。ですが、その保護者のクレームに先生は振り回されるのではなく、冷静に保護者の気持ちを受け止めてあげる心の余裕をもつことが必要かもしれません。
ことともでは「保護者クレーム」について、皆さんの体験を募集しています。「こんなことがあった!」「こうやって解決した!」など、TwitterやFacebookのメッセージで、教えてください!
twitter
Message @cototomo