「みんなで作った」というやりがいを感じられるこいのぼり制作

新しい環境への不安を取り除く道具にも

5月の定番の造形活動である、こいのぼり制作。空に泳ぐ大きなこいのぼりを作る園もあるかもしれませんが、子どもたちの関係性が育っていない4・5月に共同合作を行うことは、難度が高いもの。スタートして1カ月目の保育は、よくばらないことが大切です。そんな中でも、子どもが達成感を味わえて、友達だちとの距離を近づけることができる、持ち寄り合作を紹介します。

今回ご紹介するのは、町並みの壁画に、子どもたちが作ったこいのぼりを飾っていくこいのぼり制作です。

保育者が壁面に画用紙などで家の屋根やビル、木などの町並みを作ります。そこに、子どもたちが個々に作ったこいのぼりを飾っていきましょう。一人ひとり作ったこいのぼりであっても、一緒に作った気分を味わえる楽しい活動です。

あくまでも主役は、子どものこいのぼり。保育者が作る町並みは渋めにモノトーンなどにして、子どもたちの作品を目立たせる配色で作りましょう。

廊下の壁面にも町並みを用意して、保護者のかたも自由に作れるように材料を用意しておいてもいいでしょう。廊下が殺風景でなくなり、トイレへの道を楽しく演出することもできます。そして、「これはお母さんと作ったの!」と、子どもがこいのぼりを見て親を思い出し、安心することができるでしょう。

とくに保護者のかたがつくるこいのぼりは、ストローにこいのぼりの画用紙を差すだけといった、送迎の数分で作れるような簡単なこいのぼりにしておき、気軽に参加できるようにしましょう。