今の小学生の中には、「上下左右」の位置関係がわかっていない子がいる!?

昨年、小学校の授業参観に行ったとき、私は教室の黒板の上に貼られていた掲示物を見てたいへん驚きました。それは、「上↑」「下↓」「左←」「右→」という、矢印・文字です。

発達上は、2・3歳で「上下左右」の位置関係が理解できると言われていますが、「上下左右」の指示が通らないために、教師は掲示しているのでしょう。

「上下左右」の概念は、指示を理解するほかにも、図形など算数の力にもつながります。今後のためにも、園生活の中で意識的に「上下左右」の言葉を使うようにしましょう

お散歩で「ここで左に曲がろう」と言ったり、おやつのときに「右手を出して」と声をかけたりなど、ふだんの生活で使える場面はたくさんあります。

運動会の練習でも、「手を上に」「右まわりをしよう」などと、「上下左右」を教える機会が多くあると思います。

また、前後や大小、多い少ない、反対言葉なども得意にしておくと、小学校の算数や国語などの理解がスムーズになります。

左利きの子どもがクラスにいるようであれば、指差しをしながら教えたり、「時計がある方が右」など、いつも教室に変わらずあるもので指示をしたりするのもおすすめです。

<編集者Yより 追加情報>
私は左利きなのですが、「お箸を持つ手が右手」と教わったこともあり、大人になっても、とっさに左右の判断がしづらいのです。これは「左右盲」と呼ばれていて、車の運転などで困る人も多いようです。

左利きの子どもがクラスにいるようであれば、指差しをしながら教えたり、「時計がある方が右」など、いつも教室に変わらずあるもので指示をするのもよいかもしれません。