編集者Yの 「はじめまして!」

私が保育者を諦めて編集者になった理由

はじめまして!ことともの編集を担当することになりました、編集者Yです。

実は私、大学で保育士・幼稚園教諭一種の免許を取得したものの、広告制作会社で編集者になったという、いわゆる「潜在保育者」です。

私が「幼稚園教諭になりたい」と思ったのは小学1、2年生のとき。それから、幼稚園教諭になる夢を15年間もち続け、保育の授業がある高校に入学し、いい保育者になろうと努力して大学時代を過ごしました。

でも結局、私は保育者になりませんでした。

どうして、保育者を諦め、編集者になったのか。

それは大学時代に、「保育者としてやっていく自信がない」と感じたからです。とくに、挫折を味わったのは幼稚園実習のとき。「一人ひとりに向き合いながら、大人数を見る困難さ」、「注意したばかりのことを繰り返す子どもの不可解さ」、「運動、ピアノ、造形、マルチにこなさなければならないことの大変さ」。まだ20代だった私には、これらの課題にどう立ち向かい、解決していけばいいのかわからなかったのです。

そんな挫折を味わった実習後、私は大学の授業でこんなことを習いました。「フィンランドの教員養成課程は5〜6年。じっくり学べる諸外国とは違って、日本はたった4年」。この話を聞いて、私はもう少し保育・教育の勉強をしたいと思い、教育情報誌を編集している今の会社に就職したのです。

この追加の勉強期間を自分に設けたのは、正解でした。多くの教授や保育者に取材を行う中で、実習中に感じた不安と課題が、解決されることがよくあったからです。

編集者は、日々読者のニーズや世の中の動きを踏まえて、情報を発信することが仕事です。そんな私たちができることを考えたとき、私が取材の中で解決できたように、みなさんが保育の不安や課題を解決できる場づくりを思いつきました。また、私がこれまで出会ったすてきな専門家の先生とみなさんをつなぐことができればとも思いました。

そのような思いでオープンさせたのが、このウェブマガジン「こことも」です。これからどうぞよろしくお願いいたします。