「保育室が狭くて悩んでいるかた必見! 「箱カバン」でおもちゃが上手に収納できる!」でご紹介したように、狭い保育室でも、少しの工夫で楽しい遊び空間を作ることができます。
今回はこれに関連して、子どもの想像力をかきたてる壁面の使い方をご紹介します。
ご紹介するのは、「壁面を使ったお話劇場」です。
まず、部屋の壁全面に、反時計回りに一周する道を描いた紙を貼ります。スタート地点は園にします。園から「いってきまーす!」と反時計回りに出かけて、お散歩、買い物、などをして一周すると、「ただいまー!」と、園に戻ってこれるような街の絵(スーパーや公園など)をいくつか描きます。
スタート地点の園は空き箱で家の形を作り、クラスの全園児のペープサートのパペット(紙人形)を立てれば、ひとまず完成。
朝の会のとき、子どもたちのお出かけストーリーを作って聞かせます。「〇〇ちゃんが公園の池に落ちちゃった! 着替えをお家に取りに行って〜」などとハプニングも交えて話すと、子どもたちはますます楽しく聞き入るでしょう。
このあと興味をもった子どもたちが、ペープサートで遊び出すはず。
子どもたちとペープサートで遊びながら、足りないお店や動物園、遊園地、駅などを増やしていきましょう。
毎日朝の会に登場人物を変えてショートストーリーを聞かせれば、それぞれの子どもを主役にした関わりができますし、子どもたちの想像力を育む活動にもなります。
保育で壁面作りにエネルギーを使うなら、子どもの成長への役立つものにしたいもの。
ぜひ、「一緒に遊べる」「会話が広がる」「育ちにつながる」をテーマに、壁面の使い方を考えてみてください。
<0・1歳児クラスでは>
壁面に絵本などのお話や、動物の写真や乗り物、食べ物のカラーコピーを貼り、会話のきっかけや想像力をかきたてる道具として使いましょう。