4・5歳からの粘土遊びは、「本物らしくしたい」の気持ちに寄り添って

前回の記事「【粘土遊びスタート期】の2・3歳児におすすめの遊び方&環境づくり」で、2・3歳児の粘土遊びについて紹介しました。

今回は、4・5歳からおすすめの遊び方&環境づくりについてご紹介します。

4・5歳からは個別の創作活動を重視して

個別の創作活動を重視したい4・5歳からは、一人ひとりに粘土と粘土板を渡して、それぞれのペースで取り組める環境を用意していただきたいと思います。

2・3歳児に用意してほしいとお伝えしたアイススティックに加えて、4・5歳からは、半分の長さに切った割り箸も用意してください。

アイススティックは、粘土を切ったり粘土を平らにしたり余分な粘土を取ったりする作業に使えますが、割り箸は、粘土に穴を空けたり粘土を巻いて形を作ったりすることができます。細かな表現をしたい意欲が高まる4・5歳から、割り箸を取り入れることをおすすめします。

「本物らしくしたい」という課題に向き合って

4・5歳は、5・6歳に向けて「本物らしくしたい」という意欲を伸ばすサポートが大切です。自分のお気に入りの動物や食べ物をテーマにした活動が取り組みやすいと思います。

これまで、油粘土の扱い方を主にご紹介してきましたが、4・5歳では紙粘土も、適宜取り入れるといいでしょう。紙粘土は、色をつけることができるので、色をつけて本物らしくしたいという子どもたちの欲求により応えられます。

また、紙粘土は乾くと固まる性質をもっていますので、形を作る前に、どんなものを作りたいか考えておく必要があります。作りたいものを、絵にしてから作るようにすれば、計画性を育てることもできるでしょう。

例えば動物なら、図鑑や写真を見ながら、爪やしっぽ、色などを観察して、描いていくように促しましょう。

動物をテーマに粘土工作をした場合、紙なども使いながら動物園の看板や柵、芝、食べ物などを作り足して、ミニチュア動物園の街を作れば、作った粘土工作で遊ぶことができます

食べ物をテーマに粘土工作をするときには、「本物そっくりに作って、〇〇先生を驚かせよう」などと声をかければ、本物らしく作りたい気持ちが高まるでしょう。お弁当箱やお皿、スプーンやフォーク、ラップ、バランなど、容器を用意することも大切なサポートです。