相手の内面や物事の裏を読む力は、日頃から多角的にものを見る経験などから育つものです。
今日は、とても簡単な遊びで、この経験を積める方法をご紹介します。
必要なのは、紙とペンだけ!
まず、ペーパー人形を作りましょう。顔も描いて愛着が湧くようにします。
この人形は手足が自由に動くので、「走る」「ジャンプ」「座る」「戦わせる」「転ぶ」など、いろいろなポーズをとらせて遊ぶことができます。子どもも1体、保育者も1体作って、園中を冒険させましょう。
このとき、たいていの子どもは顔を片側にしか描かないと思います。
そんなペーパー人形を、クモがモチーフの某スーパーヒーローのように、壁を「タタタタタ……」とよじ登らせて、「ぺたっ」などと止めて見せます。
そこで、保育者は「あっ! 後ろ姿を描き忘れちゃった!」などと言って、子どもと一緒にそれぞれのペーパー人形に後ろ姿や髪型を描き足すのです。
この関わりが、いつも前だけを見たり描いたりしている子どもたちに、ちょっとした刺激になるのです。
また、子どもが「できた!」と言って持ってきた絵や切り絵を、窓ガラスや透明のドアにぺたっと貼り、子どもたちに窓ガラスや透明のドアの反対側から見せて、「あれ? 後ろ姿がないなあ」。
そんな風につぶやいてみるのもおすすめです。
描画活動中、さっさと描き終えて「いつまでやればいいの〜」なとど退屈そうにしている子に、この声かけをしてもおもしろいでしょう。
ペーパー人形は、お出かけから帰宅までのストーリーを作りながら遊ぶと、想像力も育ちますよ。