主体性を育てる保育では、どう子どものニーズに答えればいい?

子どものやりたいことを実行していく主体性を育てる保育をしていると、子どもから「あれをしたい」「これがほしい」といった声が多く出てくると思います。

その都度、必要な道具を別室に取りに行ったり、購入したりしていると、保育者に大きな負担がかかってしまいます。

そこで、今回は子どもと保育者両方にとって利益になる、保育室でバタバタしない環境づくりの3つの工夫をご紹介します。

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子どもに基本的なものの扱い方や技術を教える

これまで、はさみの持ち方やのりとセロテープの扱い分け、描画材を使う時期や手指の力を育てる方法などを紹介してきました。こういった基本的なものの使い方や技術を子どもに教えることで、「先生切って」「折れないよ〜」といった要望は減っていきます。特に前期のうちに、基本的なことは、自力でできる力を育てましょう

これまでご紹介した基本的なものの扱い方と技術に関する記事はこちら

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子どもがすぐに使えるものを保育室に置く

工作などに必要なものを子どもたちがすぐに使えるように、材料置き場を保育室に用意しましょう。

ダンボールカッターなど、危険を伴うものは保育者が道具箱に入れて管理したいものですが、さまざまな大きさの紙や、空き箱・廃材、クレヨン、マーカー、はさみ、セロテープなどは、保育者の許可をとらなくても、自由に使えるようにしましょう。そうすることで、都度「あれを使いたい」「あれを貸して」という声に対応しなくて済むようになります。

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基本道具はウエストポーチを持ち歩く

子どもから「貸して」と言われる道具は、保育者管理の道具箱などにまとめて入れましょう。また、はさみやペン、メモなどの基本の道具は、ボディーバックやウエストポーチに入れて持ち歩ければ、すぐに子どもたちの要望に答えることができます。