発想力、表現力、記憶力を伸ばすために……劇鑑賞の機会を活用しましょう

劇鑑賞会や12月のクリスマス会などで、劇団員や保育者、保護者の演じる劇を、子どもたちに鑑賞させている園もあるでしょう。

「恥ずかしいな」「なぜやるの?」と思う保育者・保護者も、いるかもしれません。

しかし劇鑑賞は、子どもたちの劇活動へのイメージを膨らませたり、子どもたちが劇の型を学んだりするよい機会になります。2月頃に劇の発表会がある園なら、なお効果的です。

劇鑑賞をきっかけに、子どもたちが劇に興味をもったようであれば、劇ごっこを取り入れるといいでしょう。

そこでおすすめしたいのは、観客や切符切り・アナウンス係も演じる「劇場ごっこ遊び」です。

「演じるのは少し恥ずかしい」という子どもも、いなくては始まらない観客やスタッフとして加わることができます。

実際に映画や劇、ショーなどを見たことのある子どもたちは、係の人に切符を切ってもらって入場してから席に着くと、「これから始まります」といったアナウンスが流れたというような体験をしています。

こういった入場から退場までの流れを、子どもたちと思い出しながらストーリーにしていきましょう

入場から退場までの仕事内容を記憶から思い出したり、手順や順序を覚えたりする中で、記憶力の育ちを促すことができます。

また、ストーリーを作る構成力・創作力・発想力を伸ばすこともできます。

これは、保育者の指示やCD劇の音声通りに演じるだけではない、劇を自分たちで作る力の育ちにつながっていきます。