戦隊もののテレビ番組など、子どもたちは、ヒーローが好きな子どもは多くいます。
かっこいい!
あんな正義の味方になりたい!
といった、憧れや正義感があるのでしょう。
その気持ちを、保育でも上手に活用しましょう。
とくに3・4歳の子どもは、正義感にあふれています。
「ぼく・私がなんとかしなきゃ!」と思える環境の中におかれると、とてもやる気をもって取り組むのです。
例えば、活動の導入時にこんな声をかけてみましょう。
大変! 〇〇がなくなっちゃった! みんなで助けてくれない?
こういった声かけは、3・4歳の意欲を盛り上げるのです。
「お魚の体の模様がなくなっちゃった! 誰か描いてあげて」と言って工作に誘ったり、「虫に食べられて、文字が読めなくなっちゃった。何が入っていたかわかる?」と穴埋めクイズを出したり、「先生、カードを落として、バラバラにしちゃった…。ペアのものを探して!」と仲間わけゲームをしたりするなど、子どもの育てたい力に合わせて遊びを展開させてみましょう。
なかなか片づけてくれないときにも、「困ったなあ、〇〇がないよ! 一緒に探してくれない?」と誘うのも有効です。
また、これは3・4歳に限りませんが、「欠損感」も、やる気を高めるひとつのポイントです。
例えば先ほどご紹介した、「虫に食べられて、文字が読めなくなっちゃった」といった穴埋めクイズ。こういった「欠損感」のあるものや未完成のものは、欠損した部分を埋めたり付け足したりして完成させたくなるのが人間の心理です。
「10〜12月で、支え合い・教え合うクラスのムードをつくろう」で、この時期は個々の能力のスキルアップを図りたい時期とお伝えしましたが、穴あき・穴埋めなども使いながら、楽しく手指の巧緻性、数や順序の認識、大小の比較、構成力などを楽しく育てていくといいですね。