子どもそれぞれの食べる量や、睡眠時間の違いを尊重した保育を目指そう

「画用紙の色も子どもに選ばせて、自由な発想力を伸ばそう!」で、子どもに画用紙の色を選ばせることで、柔軟性のほかに「何をどうやって描こう?」と考える計画性が育つことをお伝えしました。

今回は、「食」や「睡眠」の面で、選ばせることについて考えてみたいと思います。

まずは食事についてです。

子どもによって体格や好みが違うので、食べられる分量は個人差があります。また、体調が悪く、食欲がない日もあるでしょう。

そのなかで、みんな一緒の量を食べることを子どもたちに求めると、子どもは食事の時間が苦手になってしまう可能性があります。

給食やおやつの際、4歳頃からは、「どのくらい食べられる? このくらいでいい?」と相談したうえで、子どもの前でよそうようにしましょう。

「どのくらい食べられそうか」を自分で考えることは、自分の体調管理や計画性自己コントロール力につながる体験です。

次に睡眠についてもお話します。

子どもの睡眠時間も、食事同様に個人差が大きいものです。あまり長くお昼寝ができない子もいるのは、自然なことです。「みんなが寝ているんだから、寝てなきゃダメ」と子どもに指示する必要はないのです。

睡眠時間の短い子どもは別室で静かに遊ばせるなど、保育者間で相談して工夫するといいでしょう。

子どもたちをいつもまとめて動かそうとしすぎると、子どもは不自由さを感じたり、自分の思いを受け止めてもらえていないと感じたりするものです。

‘集団でいてもあくまでも個人として捉える

これは、ハードルの高い目標かもしれませんが、できる限り、その考えを忘れずに子どもたちに接していきたいものですね。