4・5月 子どもが安定する環境づくりのポイントは?

いつもの場所にお気に入りのおもちゃがある保育室に

新しいクラスや新しい担任の先生に変わる4月は、子どもたちが不安定になりやすい時期です。しかし、保育室にお気に入りの遊びがあり、その遊びを明日も明後日も自分が好きなときに自由に遊べる環境が保障されていたらどうでしょう。子どもたちは「今日楽しかったことを明日も明後日も、やりたいときに好きにやっていいんだ」と考えるようになります。それが心を安定させ、翌日の登園へのモチベーションを高めてくれるのです。

4・5月は、なるべく全ての子どもたちの好みに合うように、車、人形、ままごと、生き物系、制作系、運動系のおもちゃ、絵本などをバランスよく用意しましょう。そしてそれらのおもちゃや遊具は、5月のゴールデンウィーク明けくらいまでは常設し、子どもたちが登園して「いつもの場所に好きなおもちゃがある」「明日も続きができる」と思えるようにしてください。

その際、保育者がその都度、おもちゃを奥から引っ張り出してくるような環境では、「安心できる保育室」とはいえません。棚や平台におもちゃを並べて置き、子どもが自分で選択して遊べるようにしましょう。

とはいえ、トラブルになるおもちゃが出てくることはあるので、必要に応じて数を増やす、一時的に片づけるといった配慮は行いましょう。保育者がやるべきことは、必要な量のおもちゃを適切に用意したり、使いやすく配置したりすることなのです。

また、「明日も続きができるんだ」と、子どもに安心感を与えるための関わり方もあります。こちらは次回ご紹介します。